性病検査(STD検査)

  • 性病検査(STD検査)

性病(STD)検査

STD(Sexually Transmitted Disease/性感染症)代表的なものに、クラミジア感、淋菌、膣トリコモナス、ヘルペス、カンジタ膣炎、尖圭コンジローマ、梅毒、肝炎、HIV等があります。感染症は無症状や軽い症状しか起こさないケースもよくあります。なんだかおかしいなと思ったら、お気軽にご相談ください。

Q&A

  • 付き合った人が一人しかいないから検査しなくていいですか?

    お互いが初めての経験であれば感染する可能性はほぼないと考えられますが、パートナーの方が以前に他の人と経験を持たれているのであれば検査をおすすめします。万が一、感染していた場合、あとで子宮外妊娠や不妊症などに悩むのは女性なので、新しいパートナーができたときには自分を守るために検査することをお勧めいたします。

  • どういうときに検査したらいいですか?

    症状がないことが多いのでパートナーが変わったとき、複数のパートナーと関係があったときには自分を守るために検査することをお勧めいたします。

クラミジア

クラミジア・トラコマチスという微生物の感染によって起こる病気です。性感染症としては最も感染者が多く、特に若い世代で急増しています。クラミジア感染者の10%は淋菌感染を合併しているという報告があり、同時検査をすることが望ましいとされています。またクラミジア感染者の10~20%に咽頭からもクラミジアが検出されるため、咽頭の検査もおすすめしています。

主に性行為により感染し、感染後1~3週間で発症します。多くの場合無症状ですが、おりものの異常、不正出血、下腹痛、性交痛などがでることもあります。放置すると子宮外妊娠、不妊など重篤な合併症を生じる可能性があるので注意が必要です。

検査・治療

核酸増幅法(PCR法、SDA法、TMA法)が推奨されており、当院でもこの方法で検査を行います。子宮の入り口の細胞をやさしく綿棒でこすり、クラミジア遺伝子がないか検査する方法と、採血をして血液検査でクラミジア抗体を調べる方法などがあります。クラミジア抗体検査(血液検査)は過去の感染を反映し、治癒した後も要請が一定期間続くため今現在の感染の有無や治療判定には適さないと言われています。

ご本人様だけでなくパートナーの方も一緒に検査することが望ましいと思います。治療はアジスロマイシン、クラリスロマイシン、レボフロキサシン、シタフロキサシンの内服でほぼ確実に治療できますが、まれに治らないことがあるので必ず再検査を受けてください。

淋菌

主に性行為により感染し、女性の50%が無症状ですが、おりもの異常、不正出血、下腹痛などがでることもあります。男性は10%が無症状と言われています。

放置すると子宮外妊娠や不妊など、重篤な合併症を生じる可能性があります。

また、淋菌感染者の10~20%はクラミジア感染を合併し、10~20%にのどから淋菌が検出されると言われているため、クラミジアの同時検査や咽頭検査をご本人様だけでなくパートナーの方も一緒に検査することをおすすめいたします。また、まれではありますが15歳未満の小児に感染する可能性もあります。浴場やタオルなどで感染することがあるので注意が必要です。

検査・治療

クラミジアと同様、核酸増幅法が正確な診断や治療効果の判定に有用であると言われています。当院でもこの検査方法を採用しています。

治療はセフトリアキソンの点滴またはスペクチノマイシンの筋肉注射が推奨されています。シロップ用アジスロマイシン水和物の内服も保険適応となっており、クラミジアの同時感染に対して有効と考えられますが、諸外国ではすでに耐性菌の出現で直らないこともあるので第一選択薬としては使用されていません。

HIV

Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウィルス)、日本では未だにエイズの原因であるHIVの感染者が増加しています。HIVは本来感染力は強くはありませんが、クラミジア・淋菌・性器ヘルペス・尖圭コンジローマ・梅毒などの感染者はHIVに感染しやすいという統計もあります。 腟の性交以外に、オーラルセックス、アナルセックスでも感染します。HIV感染症は治療開始の遅れが生命予後の悪化に繋がる為、日ごろの予防や検査による早期発見が重要です。感染していた場合、1ヶ月程から陽性になりますが、個人差もありますので1ヶ月目での検査で陰性であっても3ヶ月以降の再検査をおすすめしています。

梅毒

梅毒トレポネーマという細菌に感染して起こります。昔の病気と思われがちですが、近年は急激に感染者が増加し社会問題となっています。性行為やオーラルセックスにより感染する慢性感染症で、トレポネーマが血行性に全身へ散布されて様々な症状を引き起こします。症状が認められず、梅毒血清反応だけが陽性にでる無症候性梅毒というケースもあります。

第1期(感染後3週間~)
感染した部位(外陰部、口、肛門)にできものや潰瘍ができますが、放置していても2~3週間で消失します。
第2期(3ヶ月~3年)
病原菌が血液に入り前進に広がる為、皮膚や粘膜にバラ疹や、脱毛症状ができます。
第3期(3年~)
ゴム腫と呼ばれる腫瘤が現れることがありますが、現在ではほとんど確認されていません。
第4期(10年~)
神経症状や心血管症状が現れることがありますが、現在ではほとんど確認されていません。

検査・治療

梅毒に感染後、約4週間は血液検査で陽性と出ないため状況によっては再検査が必要となります。治療は合成経口ペニシリンを第一選択薬とされています。内服期間は第何期かによって異なりますが最低でも1~2か月の内服が必要となります。治癒したかどうかは血液検査で8倍以下の数値を6か月以上継続することと、症状がなくなったことで判定されるため、治癒したと言うまでには長い時間がかかります。

性器ヘルペス

外陰部や口から単純ヘルペスウイルス(HSV)が放出されている人との接触によって、2~10日間の潜伏期間後に発症します。主に性行為が原因ですが、それ以外にウイルスがついた手やタオルなどを介して感染する可能性もあります。感染源となったパートナーに症状がないこともしばしばあります。 はじめて感染すると感染すると、はじめ違和感やかゆみが生じて、やがて痛みとなり、その後、水疱や潰瘍などが出現します。発熱や鼠径リンパ節(足の付け根)の痛みを伴うこともあります。

一度感染すると症状が治まってもウイルスは生涯にわたって神経節に潜伏して、免疫力の低下、性交渉や紫外線など外部からの刺激、ストレスなどが引き金となって再発します。ただし、再発の時は、違和感や神経痛のような症状が出ることがありますが程度は軽く、治るまでの期間も短くなります。

再発例のほとんどは単純ヘルペスウイルス2型と言われています。

検査・診察

診断は通常、見ただけで容易に判断できますが、非典型例ではHSV抗原の迅速検査を行います。ただし、この検査で陰性であっても感染を完全に否定することはできないため最終的には症状出現して1週間以上あけてから血液検査をすることもあります。

治療はバラシクロビル500㎎を1日2回5日間内服するのが一般的で、再発の時も軟膏よりも内服をしたほうがウイルスの排泄を抑制できると言われています。

年6回以上再発を繰り返す場合には、バラシクロビル500㎎を1日1回1年間続けて内服する治療(再発抑制療法)で再発を少なくすることが期待できます。我が国での調査で長期服用による重大な副作用はみられていません。

尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルス(HPV)を病原体とする性感染症です。皮膚や粘膜の微小な傷から侵入して感染します。見た目で確認できるまでに3週~8ヶ月を要し、一般的に自覚症状はありませんが、かゆみや痛みを伴うこともあります。外陰部の尖圭コンジローマの40%が子宮頚部にも病変を形成します。

検査・治療

イミキモド5%クリームの外用による、薬物療法が第一選択薬となっていますが、膣内の病変には使用できません。使用方法は1日1回、週3回、就寝前に塗布し、起床後に石鹸で洗い流します。試用期間は最大で16週までです。これで治癒しない場合は、冷凍療法、外科切除、レーザー蒸散などがありますが、当院では取り扱いがないためご紹介となります。治癒後、約25%が再発すると言われているため、3か月後の診察をおすすめしています。

B型肝炎

B型肝炎は肝臓に炎症を起こす病気です。B型肝炎ウィルス(HBV)によって引き起こされます。血液を介して感染をする為、輸血を受けたり、注射器の使いまわしをしたり、性交渉などで感染します。

通常成人では一過性の感染で終わりますが、ジェノタイプA型と呼ばれる特殊なB型肝炎ウイルスに感染すると慢性化して将来、肝硬変や肝がんへと進展する可能性があります。診断された場合は早めに消化器内科の専門医に相談しましょう。

C型肝炎

B型肝炎と比べると感染性は低いですが、性交渉も感染経路の一つになるため予防が必要です。30~40%の人は感染しても自然治癒しますが、60~70%の人は慢性肝炎となります。放置しておくと将来、肝硬変や肝がんへと進行していく可能性が高くなるため、診断された場合は早めに消化器内科の専門医に相談しましょう。